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プロが教える スマホで御殿場 撮り方講座

スマホでも一眼レフカメラでも「写真」の部分は同じ。
御殿場を拠点に活動するフォトグラファー小林 優樹がおすすめフォトスポットに引き続き、御殿場の撮り方をお伝えします。私達プロが普段使っている撮影のポイントや、スマホに施すオリジナルの加工を使って美しく、またドラマティックな御殿場を撮影してみましょう。

御殿場からの富士山を上手に撮影しよう

御殿場に降り立つと必ず撮りたくなってしまうのが富士山。
SNS用の写真や、帰ったあとに「御殿場でこんなにきれいな富士山を見た!」といい写真を持って帰れるよう、この3つのポイントを押さえて撮影してみて下さい。

1.富士山をどこに写すか?

富士山はどこに写すかによって、バランスの整ったいい写真になります。
バランスを見る際は、画面に出るグリット線(※)にしたがってみてください。
三分割法という構図基準線で、この線が交わるところに写したいものを配置するとバランスがよくなります。(※ほとんどのスマートフォンで表示可能)
富士山の場合は富士山の中心あたりを交差するポイントに合わせて下さい。
 

補足

交差する場所に写したいもの、そして空と地面の境界線をグリットの横線に合わせる、というのが三分割法の主な使い方ですが、富士山は突き出ているため地面を横線に合わせると、画面全体の地面の分量が多くなってしまいます。
富士山中心あたりに交差ポイントを合わせると、必然的に若干地面が下がるのでどの交差ポイントに合わせる場合でも参考写真あたりがおすすめです。

OK
NG

2.空と富士山の割合を考えよう

富士山を撮る際には必ず空が映ります。富士山(大地以下省略)と空、半々で写っているとキレのないぼんやりした写真になりやすく、例えるなら天ぷらとトンカツが一緒に乗っているような状態になります。
7:3を基準に必ず富士山または空、どちらかに割合を寄せましょう。すると主題がはっきりして力のある写真になります。

空がメイン
富士山(大地)がメイン

3.大地の水平に気をつけよう大地の水平に気をつけよう

意図しない水平の狂いは人に違和感を与えます。せっかくのいい写真も、傾いていると妙な違和感を与えて被写体の魅力を半減させます。些細なことですが写真のバランスに大きく影響する重要ポイントです。
撮影の際にはカメラの水平を意識しましょう。スマホの機種によっては水平アシストが表示されるものもありますが、ない場合は撮影時に画面で大地の水平を見ながら撮影してみましょう。もし撮ったあとに気づいた場合は、後からデフォルトのアプリ等で簡単に修正ができます。

OK
NG

番外編.スマホで撮りたいドラマティックな御殿場

スマホアプリでフィルターや効果など様々な加工が普及しています。
そんな今だからこそ、直接スマホにフィルターをかけるオリジナルの方法を使って、ドラマティックな御殿場を撮影してみましょう。この方法で特におすすめなのは、夜の御殿場新天地。ただでさえ雰囲気のある新天地をよりドラマティックに撮影してみましょう。

用意するものは半透明なビニール、それをカメラレンズに被せるだけです。

半透明なビニールはフリーザーバックや商品梱包ビニールなど、うっすら白いビニールでしたら何でも結構です。透明度のイメージは写真を参考にしてください。

このようにレンズにビニールの切れ端を被せるだけ。一枚で物足りなければ二重にしてもOKです。写真のようにテープを使用して貼ると撮りやすくなりますが、手で被せながらの撮影でもOK。これで撮影すると世界観が変わって御殿場新天地の魅力が更に増していきます。
ビニールなし iPhone13 設定はすべてデフォルトで撮影した写真がこちらです。

ビニールあり 同じ場所、同じ設定で撮影。ビニールはアマゾンの商品が入っていたビニール一枚を小さく切ってカメラレンズに被せました。

こういった光の効果は昔の写真やテレビでよく使用されていたため、御殿場新天地のような場所と相性がよく、昔のドラマのワンシーンのような効果を演出できます。アプリよりひと手間かかるかもしれませんが、ポケットやお財布に一枚、ビニールの切れ端を持っていればできますのでぜひ試してみてください。

PHOTO / TEXT
小林 優樹 7Links 代表 フォトグラファー・ビデオグラファー
静岡県御殿場市を拠点に、写真から動画、個人から企業、七五三からテレビCMまで様々な分野で活動している またこれまでの経験を活かし、事業者向けスマホカメラ活用セミナーや、専門家派遣事業など活動の幅を広げている