富士山と憩いの時間御殿場のおいしいお茶特集

静岡県と言えば全国的に有名な「お茶」の名産地です。県内には20以上のお茶の産地がありますが、その多くは静岡県中部に集中しています。しかし、御殿場市内にも茶畑はあり、日本茶販売店の数だけ、こだわりの味が存在します。

小野園

創業112年の小野園は、自社の契約農家で栽培された茶葉のみを使った深蒸し茶を扱っています。現在も多くの方が遠方に暮らす家族や親類へ「ふるさとの味を贈りたい」と訪れています。
小野園が扱う御殿場の茶葉は、日照時間が短く、寒暖差も大きい環境で育つため、葉が柔らかく育ちます。そこで通常よりも2〜3倍も長い蒸し時間で、独特の風味を作りだします。小野園のお茶は翠色と呼ばれる深い緑色が特徴で、コクの後にさわやかな甘味が残ります。
また、小野園では市内の保育園や小学校で「日本茶教室」を開催し、延べ1万人に日本茶のおいしさを伝えてきた実績があります。もちろん、店内でもおいしい日本茶の淹れ方は教えていただけるので、急須がない方や自信のない方にも手軽に日本茶を楽しむ方法を知ることができます。
小野園の粉末茶と神場地区で栽培された野菜「とう菜」を使ったオリジナル商品「とう菜茶漬け」などもお土産にピッタリです。

さまざまな種類・価格の日本茶を扱っている

さまざまなデザインの茶缶があり、ギフトにも喜ばれる

創業100周年に誕生した「百年の極み芳翠」のほか、粉末緑茶、とう菜茶漬は、御殿場こだわり推奨品として認定されている。

御殿場産の野菜「とう菜」と小野園の粉末茶を使ったオリジナル商品「とう菜茶漬」（左）、創業100年を記念して誕生した「百年の極芳翠」（中央）、茶葉をまるごと挽いた「粉末緑茶まるごと」も人気（右）

SHOP INFO

茶工房斉藤園

深蒸し茶専門店「茶工房斉藤園」のお茶は、掛川と牧之原を中心に静岡県産100％のお茶が特徴です。斉藤園のお茶の特徴は香りが高くて渋みは少なく、甘味を感じられる味です。そして、斉藤園のこだわりは年間を通じて変わらない「いつもの味」を提供することです。お茶は農作物なので天候の変化によって生育に変化がありますが、店舗と農家と茶師がコミュニケーションをとりながら力を合わせて、いつ飲んでもおいしいお茶を作り出しています。斉藤園のロゴは、三者がそれぞれの知識と経験をもとに力を合わせて理想の一滴を生み出す、その様子を表しているそうです。
また、日本ダイエット健康協会ダイエット検定を持つ店主が開発した水出しフレーバーティー「KU-TEA」はピーチとレモンの2種類とも人気です。ほかにも生活スタイルに合わせたティーバッグの商品もそろえています。

茶箱が並ぶ店内。斉藤園は今も茶葉を小分けではなく茶箱で保管し、量り売りしている。

マットな黒と白が印象的なパッケージ。販売店と農家と茶師の三者の力によって最高の一滴が生まれるイメージでつくられたロゴが印象的。

夏にぴったり、水出しフレーバーティー「KU-TEA」が人気。

マットブラックが目を惹くオシャレなパッケージ。高級感のあるモダンなデザインが斉藤園の特徴。

SHOP INFO

勝又製茶

勝又製茶では、富士山麓標高600メートルの場所にある自家茶園で育てた御殿場産の茶葉を使っています。自ら農家として茶葉を育て、焙煎・販売まで一貫して行なっています。御殿場は朝から晩の寒暖差も大きく、茶の生産地としては厳しい環境です。そのなかで大切に管理され、育てられた茶葉は、ほかにはない深い味わいがあります。自社焙煎を行う小さなお店だからこそ、作り置きはせず、いつでも作りたてのお茶を提供できるようにしています。
「葉っぱを見ればどんなお茶になるのかわかる」と話す店主の勝又さんの言うとおり、そのこだわりは「がんこおやじの頑固茶勝又」のブランド名にも表れています。

頑固茶をはじめ、ほうじ茶や紅茶など、さまざまな種類のお茶を扱う。

勝又製茶では自社農園で栽培し、焙煎も行う。

御殿場市内にある農場。ここの栽培・管理もすべて勝又製茶で行なっている。

収穫直前の新茶の葉っぱ

SHOP INFO

荒井園

明治21年（1888年）創業の老舗であり、店舗には創業時より湧き出る天然水「錦井水」があります。荒井園では、湧水と同じ名前の日本茶ブランド「錦井水」や、ふじのくに伝統製法で栽培された県内各地のお茶も並びます。川根煎茶、静岡玉露、藤枝かぶせ、御殿場煎茶など、静岡茶の飲み比べも楽しめます。
また、イギリスの品評会グレートテイストアワーズで金賞を受賞した「富士山紅茶」も販売。芳醇な香りが特徴でミルクにも合う紅茶です。ほかにも茶ブラウニーや茶羊羹、くずもちなど、荒井園のお茶を使った和スイーツも販売しています。